家のテレビを消して、聞こえるのはエアコンの音と夫の寝息。わたしはどうやらひどく遠くまで来てしまったのかもしれない。ふと、まわりを見渡すとなにもかもがすっかり入れ代わってしまっている。わたし自身さえ確かなものかわからなくなってしまいそうだ。何が楽しみで何をしたいの?そんなことすらうまくこたえられない。わかるのはひどく疲れていて、ただ眠りが必要なこと。やらなくてはいけないことは果てしなく、やりたいことはわからない。ああ、そうね、わからないのよ今のわたしには。