映画日記

hirocco2007-11-05

「Candy」
http://candy.cinemacafe.net/
閉じてゆく、閉じてゆく、愛の物語。堕ちてゆく、堕ちてゆく、若い二人。
若い私は、その昔、一番好きな映画は「ベティ・ブルー」と答えていた。もうあまり若くない私は、昨日「キャンディ」を見た。
Heaven(天国) → Earth(地上) → Hell(地獄) と物語は進む。ただ、ただ、目の前の若い二人は救いのない道を進んでいく。
若い私は、その昔、私よりも若い恋人と、救いのない同棲生活を送っていた。私のこころも、恋人のこころも、何かを探していた。ダンのように、相手の人生を壊したいわけではなく、ただ、それぞれが自分の暮らしを少しでもよくしたいと考えていた。だけど、閉じた愛と、閉じたこころでは、何もかもがうまくいかなかった。
いつか終わる。そう思いながら、自分たちでは終わりが決められなかった。毎日うんざりするほど罵り合って、そして疲れ果てたあとに抱き合って眠る。
閉じた愛を終わらせて、やっと二人は、光へ一歩を踏み出す。それぞれの道へ、それぞれの足で。