ＤＶＤ映画日記

「Sicko」

シッコ [DVD]

初マイケル・ムーア。とにかく今まで知らなかったことが、たくさん出てきた映画。
アメリカはもちろん各国の「医療保険」について、私は何も知らなかったのだなぁと改めて思った。
とにかく、「そうなんだー」とばっかり思わされた。と同時に、｢医療保険」についてのみ語られていくので、この一面だけで各国を比べてはいけないと頭の片隅に置きながら見た。
素直に驚いたことは、医療が無料の国が結構あるんだなぁということ。とくにフランスには「参りました」という感じ。
日本のことは出てこないけれど、この映画の様々な例から見ると真ん中くらいかなぁという印象。けれど、今回の高齢者の保険のこともあって、このままいくとアメリカっぽくなってしまうのではないかと心配になってきた。
すごくイヤだなぁと思ったところは、入院費用が払えなくなってしまった患者を無理やりタクシーに乗せて、ホームレスの人達用の病院の前に置き去りにしていくところ。置き去りにされた（捨てられた？）患者は、入院着のまま路上をうろうろとして、施設の人に保護される。
義父母は高齢なので、とにかくよく病院の話をしてくれる。自分たちの病気、近所の人の病気、親戚の病気、義父母は私よりも数段といろいろな病気と病院に詳しい。そんな話の中で、意識不明のまま長期で入院している人が、わりと強制的に病院を変わらされるというような話を聞いた。それもあって、路上に患者を置き去りにする場面を見て、とても遠い国の遠い出来事とは思えなかったのだ。

「みんなのために」とみんなが考えられたら。それがすべてを変えていくのに。