DVD映画日記

「THE BRAVE ONE」

ブレイブ ワン 特別版 [DVD]

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とても興味深い映画。
「私だったら?」想像するだけでは、私は絶対にこの映画の主人公のようにはならないと考える。だけれども、夫は「とてもよく理解できる、きっと俺はこうすると思う」とさらりと言った。
「私の夫はそんな怖い人なの?」と私は夫と自分はまるで違う人間かのように相槌を打ったが、本当に私はこの主人公のようにはならないだろうか?
彼女が感じたような激しい怒りを、私はいまだ体験したことがないだけなのかも知れない。それほどの怒りに包まれたとき、私は今と同じ私でいられるのだろうか?夫に「怖い人なの?」と聞いたように、「私こんなに怖い人だったの?」と問いかけなければならないかもしれない。
しかし、今の時点でそれはすべて仮定でしかない。私はとても興味深くこの映画を見たけれど、共感はあまり出来なかった。どちらかというと警察側であるテレンス・ハワードに近く見ていたように思う。
そして、ラストはいまだにどう判断してよいものか、私にはわからない。「いい」とも「わるい」とも思うし、その二つに分けることは出来ないとも思う。社会のルールとしての「わるい」と人間の情からくる「いい」が混沌と混ざり合い、私はぼんやりとしか考えることが出来ないのだ。