ぼくらの椎名林檎

群青日和
東京事変にはあまり接触しないように注意を払っていた。
椎名林檎無罪モラトリアムでぼくらの星になった。
岡崎京子リバーズ・エッジで語られるように「みんな素敵ぶっている」この世界を椎名林檎は抉り取る。
日々の暮らしなんて本当にドロドロしたことばっかりで、だけど「素敵ぶる」ことで自分との関係性を否定する。
ぼくらはすべてを受け入れて生きていけるほど、強くないからだ。だ、からだ。
椎名林檎が結婚したり、出産したり、離婚したり、ホクロをとったりすることは、ドロドロとしたことのようだった。
それからあまり椎名林檎接触しないように、やりすごしてきた。
だけど、東京事変でまた出会ってしまった。
椎名林檎はやっぱりぼくらの星だった。
「素敵ぶって」生きるぼくらに、椎名林檎は必要なのだ。