映画日記
「L.A. Without a Map」
- 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
- 発売日: 2004/06/25
- メディア: DVD
- クリック: 2回
- この商品を含むブログ (29件) を見る
人を好きになるという行為は、とても暴力的な面も含んでいる。だからこそ、この世界は男女間(またはそれ以外)のいざこざで満ち溢れている。
バーバラがリチャードに問いかける、「本当に私のこと考えてくれたことある?あなたはいつも嫉妬ばかりで、まるで子供だわ」というセリフは「恋愛」のすべてを象徴しているようだと思う。「恋をしている自分」に酔ってしまい、相手を理想化するあまり、恋愛はわりと早く行き詰ってしまう。それに生活がからめばなおさらだ。
夢のような空間で、限られた時間だけ恋をするなら、それは永遠に続くかもしれない。だけど、恋する欲望がそんなふうに抑えられるわけはない。もっと会いたい、もっと知りたい、もっと、もっと、もっと。恋する欲望に飲み込まれ、自分が泳ぐことに精一杯になってしまうと、相手の気持ちがときに見えなくなってしまう。自分の都合ばかりで相手を批判してしまう。「恋愛」は本当に誰もが自分勝手になってしまう行為なのだ。
だけど、その行為が奇跡的につながりあった瞬間、我々は圧倒的な幸福の光に包まれる。その瞬間を求め続け、人は人を愛すのだろう。