映画日記

「CODE46」

CODE46 スペシャル・エディション [DVD]

すべての甘い記憶とせつない記憶をつめこんだような、夢のような映画。
映像と音楽が甘い記憶を呼び起こし、マリアのつぶやきがせつなさを助長する。朝の光に包まれながらお互いを求めるシーンで、なぜだか私はとてつもない幸福感に包まれた。まだささいなことしか知らない相手。だけど、きっとこの人に会うための今までだったと思える相手。そんな相手とあんなふうに求め合うことが出来ることは、この世界にあるとてつもない幸せのうちのひとつなのだ。
「昨日までは世界に存在することも知らなかった人。だけど、今、ここで私たちはとても親密な幸福感を持ち合えている。」そんな気持ちになれたときの、えもいわれぬ幸福が私の中をかけめぐり、ただただ画面を見続ける。
ティム・ロビンスとサマンサ・モートンが絵に描いたみたいにぴったりで、ますます私はせつなくなってしまった。